華道家として活躍する傍ら、タレントとしても『中居正広の金曜日のスマイルたちへ』などに出演する假屋崎省吾さん。その才能を幅広く生かし、様々な企業の製品もプロデュースしています。その中には、棺や骨壺も。『花筐』というブランドで展開する棺に込めた思いとともに、葬儀や終活への考えを伺いました(以下、敬称略)。

文・小澤 顕治(終活メディア編集部)
写真・天川 大史(終活メディア編集部)

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棺のひとつひとつにストーリーがある

――葬儀の棺をプロデュースするきっかけは、何だったのでしょうか。

假屋崎 お花は、最期のお別れの時にこれまでの感謝や祈りを込めて、故人様に捧げるものです。これまでも葬儀のお花のプロデュースをしたことはありましたが、棺も華道家としてプロデュースしてもらえないかと、日本コフィン様からお話を頂いたのがきっかけです。

――どうしても、葬儀というとネガティブなイメージを持たれがちですが。

假屋崎 日本には素晴らしい文化や技術がたくさんあります。日本コフィン様もメイド・イン・ジャパンにこだわっていました。その技術を生かして、美しい棺をプロデュースし、葬儀という空間を演出することは、私にとってひとつのチャレンジだと捉えています。

――棺をプロデュースする際に、日本コフィン様とはどのようなお話があったのでしょうか。

假屋崎 日本コフィン様からの要望は、「お任せするので、お棺いっぱい自由にプロデュースしてください」と。そこで、棺のデザインを考える前に、ひとつ、ひとつの棺のテーマとストーリーを考えていきました。

金彩牡丹

――テーマやストーリーを考える上で、苦労した点は何ですか?
假屋崎 棺それぞれのテーマやストーリーを見つけることも大変でしたが、棺にお休みなる故人に失礼があってはいけませんから、宗教的に問題ないかどうかも、徹底的に調べ上げました。

――棺を選ぶことで、故人のイメージも伝わってくるようです。
假屋崎 『花筐』を選んだ方の、「こんな葬儀にしたいから、この棺を選んだ」という想いも、棺の持つテーマやストーリーを通じて、参列した方にも伝わるのではないでしょうか。

假屋崎省吾インタビュー2

美しいもののために、妥協は一切しない

――今回プロデュースされた棺は13種類ありますが、どのように絞り込まれていったのですか。

假屋崎 故人となる方は、性別も年齢もバラバラ。『花筐』は、どの年齢の方にも、男性でも女性でも、その方のイメージにふさわしいデザインを選べるように用意しました。棺を選ぶ方のニーズも踏まえています。

――具体的には、どのようなニーズなのでしょうか。

假屋崎 棺を選ぶ方は、自分自身のために選ぶ方もいれば、身内の方の葬儀のために選ぶ方もいます。プロデュースするときは、70代の方ならこんなデザインが、40代から50代の方だったらこんなデザインが好まれるかも、とターゲットの志向も意識しています。

――感性でいけるお花とは、まったく違うアプローチの仕方ですね。

假屋崎 プロデュースするからには、お話を頂いた会社に「お願いしてよかった」と思っていただける、お客様に選んでいただけるクオリティのものに仕上げなければなりません。そのために、一切妥協はしません。制作の現場に足を運んで、何度も作り直してもらいました。

――棺のデザインや作りでこだわられたポイントは何でしょうか。

假屋崎 故人様と面会する観音開きの扉は、閉じた時にもぴったり柄が合うように、細かく注文しました。棺の内側にも柄が続くようにデザインされています。最期に棺を囲んでお別れするときに、どなたからもきれいに見えるように、角度にもこだわっています。私の名に恥じないよう、美しくないものを残すわけにはいかないんです。

假屋崎省吾インタビュー3

――お花と同じように、葬儀の空間を彩る大切な要素のひとつになりそうですね。

假屋崎 葬儀は、故人様と参列された皆様の最期の思い出となる時間です。私の棺を選んでいただいたことで、「あの時の葬儀は素敵だったね」と思い出していただけると、棺をプロデュースした甲斐があるというものです。

奥の牡丹

――ご自身が最期に眠るお棺は、もう選ばれているのでしょうか。

假屋崎 琳派の屏風絵をモチーフにした『奥の牡丹』を選んでいます。13種類ある棺の中で、一番華やかで、私のイメージにぴったりじゃないですか。

――終活についても、すでに考えていることはありますか。

假屋崎 家の片づけをしたり、華道のサロンを残したりと、なんとなく考えていることはあるんですが、それ以上にやりたことがまだまだたくさんあるんです。私は100歳まで生きるし、終活について考えるのは当分先のことですね。もともとはピアニストになりたかったので、時間のある時にピアノの練習をしています。今年も、コンサートを開催するので、ぜひいらしてくださいね!

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