お葬式の相場はよくわからない。
お葬式はいったいいくらかかるんだろう。

そう思っている方は多いのではないでしょうか。

「ぼったくられる」というイメージが強かった葬儀業界に参入したイオンのお葬式は、定額で追加料金が不要の葬儀プランを用意し、葬儀にかかる料金を透明にしようとしました。

しかし、追加料金が不要の葬儀プランだといいながら、実際は追加料金がかかっていたことが、消費者庁の発表で分かりました。

今回は、追加料金が発生する原因と、追加料金が掛かるかどうか確認する方法を紹介します。


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イオンのお葬式で追加料金が発生した6つの原因とは?

消費者庁の発表によると、イオンのお葬式は、消費者に誤解を与える不当な表示を行ったとの判断から、再発防止などを命じる措置命令を受けています。

その結果、イオンのお葬式はホームページやパンフレットから、「追加料金不要」という表示を削除し、代わって次のような説明を表示するようになりました。

セットプランには返礼品・飲食・宗教費用は含まれておりません。
次の場合は追加料金がかかります。
1. 寝台車又は霊柩車の移動距離が50kmを超える場合
2. 式場等における安置日数が各設定日数を超える場合
3. 自宅等における安置日数が各設定日数を超え、ドライアイス等を追加する場合
4. 「一日葬」の式場使用料が25,000円(税込)を超える場合
5. 「家族葬」「身内葬」「一般葬」の式場使用料が50,000円(税込)を超える場合
6. 火葬場利用料が15,000円を超える場合
(イオンのお葬式のホームページより)

葬儀にまつわる様々な事情から、プラン内の金額では納まらないことがあることが、この説明からわかります。

追加料金不要と言い切ってしまっては、誤解を与えていると消費者庁に指摘されても仕方がないことです。


追加料金が発生する具体的な3つのケース

追加料金が発生する条件を列挙しただけではわかりにくいため、それぞれの具体的なケースを紹介します。

ケース1 自宅から遠く離れた病院で亡くなったとき

入院している病院が自宅から遠く離れている場合、自宅やその近くにある安置施設までの移動距離が、50kmを超えることがあります。おおよそでもいいので、移動距離を調べておきましょう。


ケース2 斎場や火葬場の予約が取れず、亡くなってから葬儀まで日数がかかったとき

亡くなる方が多い冬場などは、斎場や火葬場の予約が取りにくくなります。長い時には亡くなってから葬儀まで10日もかかることがあります。

その場合、葬儀の日まで故人が休んでいる安置施設の使用料が追加になることがあります。日程よりも費用を優先する際は、葬儀社に代わりの斎場や火葬場を紹介してもらいましょう。

また、亡くなってから葬儀までの日数が延びれば、故人の体を守るために必要なドライアイスも追加が必要になり、追加料金が発生する場合があります。


ケース3 提携外の斎場で葬儀を行ったとき

斎場の予約状況や、駅からのアクセスを重視した場合など、イオンのお葬式が提携していない斎場を使用すると、追加料金が発生することがあります。

1日葬の使用料が25,000円、家族葬や一般葬の使用料が50,000円まではプラン内で対応できますが、首都圏の多くの斎場は、提携外の斎場を使用すると追加料金が発生します。費用を優先する際は、提携内の葬儀場から選びましょう。


さらに追加料金が発生する3つのケース

葬儀はその時にならなければ、分からないことが起こりえるものです。そうした突発的なことに対応するために、追加料金がかかることがあります。

イオンのお葬式がホームページで説明していない、追加料金が発生する主なケースを紹介します。


ケース1 葬儀の当日になって参列者の人数が、想定よりも増えたとき

家族だけで葬儀を行う場合、参列者の人数は葬儀の当日になって増えたり減ったりすることはありません。

しかし、親戚、会社関係や近所の方にも声をかけると、声をかけた方が他の方にも知らせて、当日になって参列者の人数が想定よりも増えることがあります。

想定よりも人数が増えた分だけ、料理や参列のお礼にわたす会葬返礼品を用意することになり、追加料金が発生することがあります。


ケース2 故人の体が痛んでいるとき

故人が亡くなった状況によっては、葬儀当日を迎えるまで体を守る処置が必要になる場合があります。病気などで腹水がたまっている、事故などで体の傷みが激しいといったことがあれば、適切な処置を受けるために、追加料金が発生することがあります。故人の開いている口を閉じるだけで追加料金が発生することもあるので、その場で必ず確認しましょう。


ケース3 安置施設で休んでいる故人に面会するとき

故人が休む場所を安置施設にした場合、葬儀の日を迎えるまで、故人の顔を見たくなるものです。亡くなった瞬間に立ち会えなかった家族や親戚は、なおさらでしょう。安置施設によっては、故人への面会をするだけで、追加料金がかかる場合があります。


「追加料金不要」を掲げる葬儀社はほかにも

イオンのお葬式と同じように、追加料金不要と言い切って、お葬式のプランを用意している葬儀社があります。そうした葬儀社の中には、ホームページで追加料金が発生する条件を明記している葬儀社もあります。

そもそも、葬儀プランは葬儀に必要最低限の項目しか含まれていないため、「やっぱりこれが必要」「故人にこれをしてあげたい」ということがあれば、追加料金が発生すると考えたほうがいいでしょう。

インターネットで葬儀社を探すとき、追加料金が不要だと説明している葬儀社があれば、追加料金がかかる条件を必ず確認しましょう。

葬儀社に確認するポイントは、先ほど紹介した6つのポイントです。「~の場合、追加料金は発生しませんか」と質問してください。

・自宅から遠く離れた病院で亡くなったとき
・斎場や火葬場の予約が取れず、亡くなってから葬儀まで日数がかかったとき
・提携外の斎場で葬儀を行ったとき
・葬儀の当日になって参列者の人数が、想定よりも増えたとき
・故人の体が痛んでいるとき
・安置施設で休んでいる故人に面会するとき

ホームページや資料だけではわからないことがあります。「あれって追加料金がかかるんだろうか?」と少しでも思ったら、必ず電話で確認することをお勧めします。

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